採用ペルソナを求人にどう活かす?当社の求人改善事例

当社の実例を紹介。採用ペルソナを求人へ活かす方法と求人改善例

「できれば若い人を採用したい」
「経験のある人に来てほしい」

求人を出す際、このような希望から採用ターゲットを決めている企業もあるのではないでしょうか。しかし、企業が採用したい人物と、実際に自社で活躍・定着しやすい人物が一致しているとは限りません。

今回は、私たちが求人作成を支援した建設系企業で、実際の採用状況や働いている社員をもとに採用ペルソナを見直し、求人原稿を変更した事例をご紹介します。

採用ペルソナの基本的な作り方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

求人活動でのペルソナの役割とは

当初の採用ターゲット

今回ご紹介するのは、従業員数約30名、社長が採用業務を担当している建設系企業です。施工管理技士を募集しており、今回は「未経験者向けの施工管理技士」の求人を取り上げます。

当初は、「未経験でも若い人を採用したい」という企業の希望から、20~30代の未経験者を想定して求人原稿を作成していました。

理想としては「若くて、できれば経験もある人」でしたが、経験者だけでは対象が狭くなるため、未経験者まで対象を広げて募集していました。

若手採用で見えてきた課題

20~30代を想定して求人を掲載する中で、

  • 応募後に連絡が取れない
  • 選考途中で辞退される
  • 採用しても定着につながらない場合がある

といった課題が見えてきました。

さらに、応募者自体も多くなく、その中から採用する人を自由に選べる状況ではありませんでした。
そこで、「人を採用したいのに、若手に絞ることで、自分たちから採用候補者を狭めてしまっていないか」と考えるようになりました。

まずは年齢だけで判断せず、応募があった人とは一度会ってから判断してみることを企業へ提案しました。

採用ターゲットを見直したきっかけ

若手に限定せず応募者と会っていく中で、スムーズに面接まで進んだのがミドル層でした。

企業からも、

  • 向上心を持って仕事に取り組んでいる
  • 連絡がきちんと取れる
  • 一生懸命働いてくれている

といった評価がありました。

そこで私たちは、「なぜこの人は選考がスムーズに進んだのか」「実際にこの会社に合うのはどんな人なのか」を改めて考えることにしました。

活躍・定着している社員を確認

採用したい人物を考えるだけではなく、実際に現場で活躍・定着している社員について企業へヒアリングしました。

確認したのは、

  • 現在活躍している社員はどんな人か
  • どの年代が多いか
  • 過去にどんな人を採用してきたか
  • 長く続いている人はどんな人か
  • 反対に、早期に退職した人はどんな人か
  • 現在の職場環境になじみやすいのはどんな人か

といった内容です。

振り返ってみると、現在の職場では比較的年齢の高い社員も活躍・定着していました。
一方、当初ターゲットとしていた若手では、応募後に連絡が取れなかったり、辞退や定着に課題が見られたりすることもありました。

こうした実際の応募・選考状況と、現在働いている社員の両方を確認したことで、若手だけに絞るのではなく、ミドル層も採用ターゲットとして考えられるのではないかという方向性が見えてきました。

採用ターゲットから具体的なペルソナを設定

「ミドル層を採用対象にする」だけでは、まだ人物像としては広すぎます。
そこで次に、「ミドル層の中でも、どんな人がこの会社に合いそうか」を企業へヒアリングしました。その中で出てきた要素の一つが、「家庭を持っている人」でした。

そこから、「ミドル層で家庭があり、何らかの理由で転職を考えていて、次の職場では長く安定して働きたい人」というところまで人物像を具体化しました。

年齢や経験だけではなく、

「なぜ転職するのか」
「次の仕事に何を求めているのか」
「求人を見るときに何を不安に感じるのか」

まで考えることで、求人で伝えるべき内容も見えてきます。

ペルソナに合わせた求人原稿の変更

採用ペルソナを具体化した後は、その人物が求人を探すときに何を確認するのかを考え、求人原稿を見直しました。

「40代」「50代」などのキーワードを追加

今回ターゲットとした層を意識して、「40代」「50代」などのキーワードを求人原稿に盛り込みました。
求人を見た求職者が、「自分も対象になっている求人だ」と判断しやすくすることを意識しています。

求職者の不安に合わせて訴求を変更

今回のペルソナが求人を見る際には、

「自分の年齢でも働けるのか」
「同年代の人は働いているのか」
「未経験でも始められるのか」
「長く働ける職場なのか」

といった点を気にすると考えました。

そこで、

  • ミドル世代も働いていること
  • 同年代の社員が活躍していること
  • 未経験からでも始められること
  • 長く働ける(定着率が良い)環境であること
  • 社員の定着状況

などを原稿へ追加しました。

ただし、「若手なら成長」「ミドル層なら安定」と一律に考えるわけではありません。

設定したペルソナが仕事選びで何を重視するのかを考え、それに合わせて求人の内容を変えることがポイントです。

ペルソナ変更後の結果

求人原稿を変更した後も、表示回数や応募数そのものには大きな変化はありませんでした。
一方で、変化したのが「誰から応募が来たのか」と、その後の採用への進み方です。

  • ミドル層からの応募が増加
  • 面接まで進む人が増加
  • 実際の採用につながった
  • 若手からの応募も引き続きあった

企業へのヒアリングでは、ターゲットとしていたミドル層から3~4名程度の採用につながりました。
今回の目的は、単純に応募数を増やすことではありません。企業に合う可能性のある人から応募してもらい、面接・採用につなげることでした。

そのため求人を改善した後は、応募数だけでなく、

「誰から応募があったか」
「面接まで進んだか」
「採用につながったか」

まで確認することが重要です。

まとめ

今回の事例でお伝えしたいのは、「若手よりミドル層を採用した方がよい」ということではありません。
大切なのは、企業が採用したい人物と、実際に自社で活躍・定着しやすい人物が一致しているかを確認することです。

採用ペルソナを考える際は、

採用したい人物
↓
過去に採用した人物
↓
長く定着した人物・早期に退職した人物
↓
現在活躍している社員
↓
現在の職場環境

まで確認してみましょう。

「最近採用したのはどんな人か」「長く働いている人にはどんな共通点があるか」と、経営者や現場の社員へ聞くだけでも、これまで想定していなかった採用ターゲットが見えてくることがあります。
また、将来的に若い世代を増やしていきたいと考えている企業もあるでしょう。
その場合も、現在の職場環境を考えずに、いきなり若手だけに採用対象を絞る必要はありません。まずは現在の職場で活躍・定着しやすい人材の採用を進めながら、若い世代が働きやすい環境についても見直していくことが大切です。

現在の採用を安定させながら、将来の社員構成や世代交代も見据えて、徐々に若い世代の採用へシフトしていくことで、特定の年代に偏らない組織づくりにつなげていきましょう。

Gozaru部では、企業が希望する人物像だけで求人を作成するのではなく、これまでの採用状況や現在活躍している社員、職場環境などをヒアリングしながら、採用ターゲットや求人原稿の見直しを行っています。

「求人を出しても採用につながらない」「どんな人をターゲットにすればよいか分からない」など、採用についてお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。

ABOUT US
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鬼頭 亨輔
人材会社で採用支援に携わっています。人材不足に悩む企業をサポートしながら、アグリゲーションサイトの特徴やオウンドメディアの活用法など、日々学びを深めています。このブログでは、採用現場での気づきや最新情報をわかりやすく発信していきます。ぜひ気軽にご覧ください!