人材不足が続くなか、地元へのUターンを検討している人材まで採用対象を広げたい地方企業もあるのではないでしょうか。
Uターン就活では、現在住んでいる地域から離れた企業の求人を探すこともあります。そのため、仕事内容や働き方、自社の魅力が十分に伝わらなければ、応募先として検討してもらえない可能性があります。
また、Uターンでは仕事だけでなく生活環境も変わるため、勤務地や住まいなどの情報も重要です。
本記事では、Uターン人材に選ばれるための求人票の作り方や、求人作成で意識したいポイントを地方企業向けに解説します。
Uターン人材に選ばれる求人票の作り方とは?
Uターン人材向けだからといって、通常とはまったく異なる求人票を作る必要はありません。
大切なのは、給与や勤務時間、仕事内容などの基本情報に加えて、入社後の仕事や働き方、生活をイメージできる情報を伝えることです。
特にUターン就活では、現在と地元に戻った後の仕事・生活を比較して転職先を検討することも考えられます。募集条件だけでなく、応募を判断するために必要な情報がそろっているかという視点で求人票を見直しましょう。
Uターン就活をする人が求人票で確認したい情報
Uターンを検討している人は、仕事内容や給与だけを見て転職先を決めるとは限りません。
現在の仕事を続けるのか、地元へ戻るのかを考える場合には、勤務地や通勤、住宅、家族との生活なども判断材料になる可能性があります。
そのため求人作成では、次のような情報が伝わっているか確認しましょう。
- 具体的にどのような仕事をするのか
- これまでの経験やスキルを活かせるのか
- どのような働き方ができるのか
- 入社後にどのようなキャリアを目指せるのか
- 勤務地や通勤方法はどうなっているのか
- 住宅や移住に関する支援があるのか
Uターン人材の立場から求人票を確認すると、企業側では当たり前だと思っていた情報が、十分に伝わっていないこともあります。
Uターン人材向けの求人作成で伝えたい5つのポイント
Uターン人材に自社を知ってもらい、応募先として検討してもらうためには、入社後の仕事や生活を具体的に想像できる求人票を作ることが重要です。
ここでは、地方企業がUターン人材向けの求人作成で意識したい5つのポイントを紹介します。
1.仕事内容や任せたい役割を具体的にする
「営業スタッフ募集」「製造スタッフ募集」といった職種名だけでは、実際にどのような仕事をするのか分かりません。
例えば営業職なら、法人営業なのか個人営業なのか、新規営業と既存営業の割合、担当する顧客や営業エリアなどを具体的に記載します。
さらに、「入社後は既存顧客への提案を中心に担当し、業務に慣れた後は新規顧客の開拓にも携わっていただきます。」
など、入社後に任せたい役割まで伝えると、実際に働く姿をイメージしやすくなります。
現在の仕事を辞めて地元へ戻る人にとって、「自分が入社したら何をするのか」が分かる求人票にすることが大切です。
2.経験やスキルをどのように活かせるか伝える
Uターン人材の中には、都市部の企業などで営業、IT、製造、マーケティング、マネジメントといった経験を積んでいる人もいます。
求人票に、「営業経験3年以上」と応募条件だけを記載するのではなく、
「これまでの営業経験を活かし、既存顧客への提案や新規顧客の開拓をお任せします。」
など、その経験を自社のどこで活かせるのかまで伝えると、自分の経験と求人との接点を判断しやすくなります。
求人作成の前に、採用担当者だけでなく配属予定部署にも確認し、
「どんな経験がある人に来てほしいのか」
「その経験をどの仕事で活かしてほしいのか」
まで整理しておくとよいでしょう。
3.給与だけでなく待遇や働き方を具体的にする
都市部から地方へ転職する場合、現在の勤務先と給与水準に差が生じることもあります。
その際、「働きやすい職場」「ワークライフバランスを重視」といった抽象的な表現だけでは、具体的な働き方を判断できません。
例えば、
- 年間休日
- 月平均の残業時間
- 勤務時間
- 転勤の有無
- 各種手当
- 有給休暇
- フレックスタイムやリモート勤務の有無
など、自社で実際に提供できる情報を具体的に記載します。
給与額だけで比較される求人票ではなく、働き方まで含めて比較できる求人票を作ることを意識しましょう。
4.入社後のキャリアを伝える
Uターン就活では、「地元に戻って働きたい」という希望だけでなく、その後のキャリアも企業選びのポイントになります。
特に都市部で経験を積んできた人の場合、地方への転職によってこれまでのキャリアが途切れてしまわないか、不安を感じることも考えられます。
そのため、
「入社後は○○業務を担当し、経験に応じてチームリーダーや管理職を目指すことも可能です。」
など、将来的に任せたい仕事やキャリアの選択肢も伝えましょう。
ただし、実際には用意されていないキャリアを求人に記載してはいけません。
採用担当者だけで判断せず、配属予定部署の上司や実際に働いている社員に確認し、現実的なキャリアを求人票に反映することが重要です。
5.地域での暮らしや利用できる支援を伝える
Uターンでは、仕事と同時に生活環境も変わります。
そのため求人票では、自社の仕事内容だけでなく、
- 勤務地までの交通手段
- 車通勤の可否
- 駐車場の有無
- 社宅や住宅に関する制度
- 引っ越しに関する自社の支援
- 自治体が提供している移住・就職支援
なども、必要に応じて伝えましょう。
国の地方創生に関する資料でも、地方への移住を検討する人に対して、求人情報とともに住まいなどの生活情報を提供する考え方が示されています。
ただし、地域の情報をすべて求人票に詰め込む必要はありません。
求人票には応募を判断するために必要な情報を掲載し、詳しい移住支援制度などは自治体のページを案内するなど、求職者が必要な情報にたどり着きやすくすることも一つの方法です。
Uターン人材から応募されにくい求人票の特徴
求人票を改善する際は、「何を追加するか」だけでなく、求職者から見て分かりにくい部分がないかを確認することも大切です。
例えば、
「各種業務をお任せします」
「アットホームな職場です」
「やりがいのある仕事です」
といった抽象的な表現が中心になっていると、仕事内容や職場の特徴を具体的にイメージできません。
また、「Uターン歓迎」と記載していても、
遠方から応募できるのか
オンライン面接は可能なのか
入社時期を相談できるのか
面接のために何回来社する必要があるのか
などが分からなければ、応募をためらう可能性があります。
「Uターン歓迎」という言葉を入れるだけではなく、Uターン就活をする人が応募を判断できる情報がそろっているかを確認しましょう。
Uターン人材に求人を届ける方法も考える
どれだけ求人票の内容を改善しても、Uターンを検討している人に求人を見つけてもらえなければ、応募にはつながりません。
企業側も、
- 求人媒体
- ハローワーク
- 自社の採用サイト
- 自治体の就職・移住関連サイト
- SNS
など、どこでUターン人材と接点を持てるのかを考える必要があります。
また、現在は遠方に住んでいる人が応募することも考え、オンライン面接への対応や選考日程の調整など、応募後の選考についても確認しておきましょう。
求人作成だけでなく、「誰に・何を・どこで伝えるのか」まで考えることが、Uターン人材の採用では重要です。
求人票は掲載して終わりではなく改善する
Uターン人材向けに求人票を作成しても、一度掲載した内容が必ず応募につながるとは限りません。
求人掲載後は、
表示されている → 見られている → 応募されている
という流れで確認してみましょう。
表示されているのにクリックされていない場合は、求人タイトル、給与、勤務地など、検索結果で求職者が確認する情報に改善余地があるかもしれません。
一方、求人を見てもらえているのに応募が少ない場合は、仕事内容や条件、職場情報などを見た段階で離脱している可能性も考えられます。
ただし、応募が少ない=求人票が悪い、と決めつけないことも重要です。
地域の求職者数、競合企業の求人、給与相場、募集時期、職種自体の採用難易度など、求人原稿以外の要因も応募数に影響します。
求人票だけを見るのではなく、市場や競合の状況も確認しながら改善していきましょう。
まとめ
Uターン人材に応募先として選んでもらうためには、「Uターン歓迎」と記載するだけでなく、仕事内容や働き方、キャリア、地域での暮らしまで具体的に伝えることが大切です。
また、求人票を掲載した後は応募状況を確認し、求人内容だけでなく、競合や地域の採用市場なども含めて改善していきましょう。
Gozaru部では、「求人を出しても応募が集まらない」「求人票の作り方が分からない」など、企業ごとの採用課題に合わせて求人内容の見直しや採用活動をサポートしています。Uターン人材の採用をはじめ、採用についてお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。
出典元:
厚生労働省「人材の地方移動支援 ~UIJターンによる就職の支援~」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/chiiki-koyou/index_00005.html
厚生労働省「わかものハローワーク」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000181329.html
内閣官房・内閣府「地方創生」
https://www.chisou.go.jp/sousei/index.html


















